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名前: 第九使徒『理の左』のジュリウス 初出: 番外編「使徒観測」 年齢: ---- 出身: ---- 容姿: ---- 家族: ---- 属性・性質:---- 装備: ---- 称号、二つ名:------- 性格、特徴、経歴: 第九使徒『理の左』 第八使徒『理の右』ジュリアの双子。巫女である双子の老人の進言でジュリアともども享楽にふける。
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「エリックさん、これ、僕の畑で採れたトウモロコシです。よろしければどうぞ。」 「おおっ!若者よ、気が利くじゃないか。大切にするぞ。」 この若者――ラグナが村に来てから早いもので二年目の夏が訪れていた。 最初はエリックが種を売ったついでにその作物について講義したり、度々相談を持ちかけられたりしたものだが、今では対等に、畑や作物についてあれやこれやと議論――例えば水の微調節や素材の味を生かした調理法について――するようになった。 現に今貰ったトウモロコシは一粒一粒が大きくつやもあり、いますぐ噛り付いても美味そうな程だ。実際には生で食べることは出来ないが。 「それでは、僕は用事がありますので。」 「おう、またな若者。」 ラグナはぺこりと一礼すると、足早に南地区を後にした。ルピア山道へ行くところをみると、おそらく蔓草の遺跡にある畑の世話をしに行くのだろう。 「こんちはー。」 若者と入れ違う形でやってきたのは、図書館に住み着いてこちらも早二年のセルフィだ。 村人の施しで生きていると言っても過言ではない彼女は、食べ物を買う時は商売に関してきっちりしているロゼッタの雑貨屋を避けて、わざわざこの農場まで足を運んでいるのだろう。 「いらっしゃい。今日のおすすめは今朝採れたてのトマトだ!もちろん、俺が丹精こめて作った自信作だぞ!」 「ふーん、じゃあそれ貰おうかな。あとはキュウリあるかな?」 「もしかして、またサンドイッチか?たまには他の物も食べないと体に悪いぞ?」 「いーじゃない、ちゃんと野菜は挟んでるんだし。」 「そういう問題ではなくてな……全く、ラピスさんが心配するのもよく分かる……。」 「ふーん、ラピスから聞いたんだ。ラピスから。」 「だ、だったら一体なんだっていうんだ?」 ラピスの名前を口にした途端、急ににやにやと笑いだした。 背中を嫌な汗が伝い、聞きたくないと思いながらも先を促す。 「いやね、あたし一昨日本の片付けしてたのよ。で、二階から教会が見渡せるんだけど……ちょうどステラさんが酒場から帰ってくる頃にエリックが教会から出ていくの、見ちゃったんだ~。」 見られていた。 思わずこめかみに手をあてうなだれる。 セルフィはにやにや笑いを崩さない。 「別に二人が何してたのかは訊かないけどね。やましい事が無いならステラさんに内緒でこそこそしてるのはどうかと思うなぁ。……って、その様子だとやってんのね、やましい事。」 すっかり頭を抱えてしまったエリックの様子を見て、あきれた、とセルフィが呟くのが聞こえた。 おそらく本人はほんの少しおちょくるつもりだったのだが、想像以上の反応が返ってきたのだろう。 「頼む、この事はどうか内密に……。」 「う~ん、それはエリック次第かなぁ。……さっきも訊いたけど、キュウリある?」 まったくこの娘は油断も隙もない。 エリックはその後秘蔵の冷蔵庫からキュウリを持ち出し、トマトと一緒に他の住人より割安で売っている野菜を、更にいつもの半値で売る事になった。 「じゃ、またね!」 ややげっそりした顔のエリックを残して、セルフィはエリック農場を後にした。 (まさかそこまで発展してたなんて、エリックも中々手が早いわね。いや、ラピスもああ見えて結構……。) 「ぁ痛ッ!」 「すみません、大丈夫ですか?」 「あ、タバサ……。」 予想以上の収穫にあれこれ考え事――下世話な想像と表現した方が正しいが――していたセルフィは、ちょうどヴィヴィアージュ別邸から出てきたタバサとぶつかってしまった。幸いにも、買った野菜が地面に落ちてしまうことはなかった。 「いや、あたしがボーッとしてたのがいけないんだよ、ごめんねタバサ。」 「いえ、こちらこそ。ところでそのお野菜、エリック様の農場で採れたものですか?」 「ああうん、まあね。」 「お野菜は普段マテリアルでラグナ様が出荷したものを買っているのですが……エリック様のお野菜もとっても美味しそうですね、今日はエリック農場で買ってみます。」 それでは、と一言別れの挨拶を告げると、タバサはエリック農場に向かって歩き出した。 「あ……。」 今は行かない方が、と言いかけたが、何故かと聞かれても答えられないので止めた。 (エリックはともかく、ラピスには色々借りがあるからなぁ……。) エリックに乞われなくとも、セルフィにははじめから言いふらす気は毛頭無かった。ただ、そういう素振りを見せれば野菜安く買えるかなぁ、という打算的な考えはあった訳だが。 (ま、なんとかごまかせるでしょ。さ、帰ってサンドイッチ作ろーっと。) 鼻歌まじりで帰路につくセルフィであった。 「はあ……。」 営業時間が終わり、訪れる人が途絶え一人になったエリックの口からは思わずため息が漏れる。 セルフィと別れた直後、農場に初めてタバサがやってきた時にはタイミングの悪さにひやひやしたが、純粋に自分の野菜を褒めてくれる彼女のおかげで少し落ち着く事が出来た。 この際見られてしまったものは仕方がない。そもそも自分に彼女と結婚する準備が整っていないのがいけないのだ、と半ば開き直ってその後はいつも通りに過ごした。 売れ残った野菜を冷蔵庫にしまいながら、ラピスとのこれまでの出来事を思い出す。 一目惚れだった。 それから毎日教会に通って、少しずつ話をするようになった。 甘いものが好きだと知って、見るのも嫌なチョコレートやジャムを毎日のようにプレゼントした(後になってエリックが甘いものが嫌いだと知った時、ラピスは大層驚いた)。 聖夜祭を一緒に過ごして想いを告白した時、顔を赤らめて恥ずかしそうに、でもとても嬉しそうに頷いてくれた彼女の顔を忘れることはきっと出来ないだろうと思う。 そして、その夜初めて彼女を抱いた事も……。 回想に浸っていると、コンコン、と控えめにドアを叩く音が静かな家に響いた。 エリックは日誌を書く手を止めて、はてと考える。この時間帯に訪ねてくるのはよく一緒に夕飯を食べるダニーやルートだが、近頃彼らとそういった約束をした覚えはないので、エリックには来訪者の見当がつかなかった。 「どちら様ですか?」 「こんばんは、エリックさん。」 その声に、どきんと心臓が高鳴る。 「ラピスさん!どうぞ、開いてますから。」 「ええと……すみません、両手が塞がっているのでドアを開けてくれませんか?」 「分かりました。」 かちゃり、とエリックがドアを開けると、大きなキャベツとジャガイモが視界に飛び込んできた。それらが進行して来たので体を避けると、ようやく大きなかごを抱えたラピスが現れた。 「どうしたんですか、この野菜?」 「ラグナさんが持ってきてくれたんです。若草の遺跡で育てていた春野菜がたくさん収穫できたからって。わたしとシスターステラだけでは食べきれない程で……。その、よかったらエリックさんにもと思って。」 「ありがとうございます。」 礼を言ってかごを受け取った。 「エリックさん、ご飯はまだですか?よかったらこの野菜で何か作りませんか?」 「いいですね!何にしましょうか?」 「えっと――」 ラピスと料理を作るのは好きだった。二人で共同作業をしている、という感覚が強いからだろう。 トントンとリズムよく包丁が野菜を切る音。コトコトと鍋の中で食材が煮える音。時折交わされる会話。 そのすべてが心地良かった。 お互い料理は作り慣れているため、調理も後片付けもテキパキと進んだ。 今は食後のリラックスティーを二人で向かい合って飲んでいる。 「美味しかったですね。」 「そうですね。やっぱり素材が良かったんじゃないですか?若者は最近大分慣れてきたみたいですから。」 「ラグナさん、毎日頑張ってますからね。くれぐれも無茶はしないで下さいって言っているんですけど……。」 そう言ってはぁ、とため息をつくラピス。村に唯一のナースとして、そして一人の友人として純粋に心配していると頭では分かっていても、ちりちりと胸が焼けるような焦燥感を感じてしまう。 そんな思いを振り払うように、リラックスティーを飲み干すと 「今夜はこれからどうしますか?」 一言、そう聞いた。 答えは今夜ラピスが来た時から分かってるのに。 「シスターステラは今日も酒場に行っていて……その、帰ってくるまでまだ時間があります。ですから、その……」 頬を赤らめながら、うつむきがちに話すラピスに、愛しさがこみあげる。 椅子から立ち上がってラピスに近づき、優しく頬を撫で、そっと口づけを落とした。 二人でベットに腰掛け、静かに唇を重ねる。 「ん……」 舌をラピスの口内に進入させ、彼女のそれと絡ませ合う。深く深く、お互いの熱を伝えあって溶けてしまいそうな程に。 エリックはこのままいつまでもこうしていられるように思ったが、ラピスが胸板を軽く叩いたのを合図に唇を離す。 背中に回していた右手を耳にもっていき、やわやわと耳たぶを揉むと、顔を真っ赤にしたラピスが 「あっ……。」 と小さく吐息を漏らした。 「耳、弱いですね。」 低い声で囁くとそのまま耳に口づける。 「やっ、そんなに……!」 ラピスの体から力が抜け、そのままエリックに押し倒される形になった。 耳から離れ、軽く唇にキスを落とすと、服の上から胸を揉みしだく。 ラピスはその手を押し戻すように自らの手を重ねると、上目遣いで懇願する。 「エリックさん……服、脱がせて下さい。」 そんな頼みは無視してこのままラピスの体を味わいたい、という衝動を堪えて大人しく体を起こす。ラピスのシスター服に染みやしわを作ってしまうのは避けたかった。 体を起こしたラピスがするすると服を脱いでいく。普段は服に隠れている、陶磁器のように白く美しい肢体が次第にあらわになっていく。 自身の中心が熱く滾るのを感じながら、エリックも服を脱いだ。 裸になった二人は今度こそベットで重なり合い、二人分の重みを受けてベットのスプリングがぎしり、と小さく抗議の音を立てる。 ああ、やっぱり一人用のベットに二人で寝るのは狭い。 頭の隅で小さく嘆きながら、思考の大部分をラピスの体を堪能する事に集中させる。 露わになったラピスの秘所にそっと触れると、先程の愛撫によってわずかに湿り気を帯びていた。 くちゅくちゅとわざと音を立てて指をゆっくりと出し入れする。 内部は熱く、エリックの指をやんわりとしめつける。 指を二本に増やしてそれぞれに動かすと、ラピスの腰がびくりとはねた。 「はうっ……あっ、そんな…風にっ、しないで……」 「どうしてですか?ここはこんなに濡れてるのに。」 そう言って指を引き抜きラピスに見せてやる。 「やあっ、……今日のエリックさん、いじわるです……。」 「たまにはこういうのもいいでしょう?」 そう言って快感でピンと立った乳首を吸い立てる。 「ひゃううぅぅ!」 ラピスはひと際大きな嬌声をあげると、とたんに体が弛緩した。 どうやら絶頂に達したらしい。 「そろそろ……入れますよ。」 既に怒張した己自身を愛液でぬめる秘所におしあてる。 「きて……エリック……。」 名前を囁くその声の艶にぞくりとしながら、ゆっくりとラピスの中を押し開く。 もう幾度もエリックを受け入れたそこは、今回もまた優しく包み込んだ。 腰を動かしながら、彼女が悦ぶポイントを確実に攻め立てていく。 「はあっ、あっ、や、くう……エリック!私、私また……!!」 ラピスが背中にきつく爪を立てるが、それすらも快感へと変わっていく。 「俺も……そろそろ……このまま中に……」 二人で絶頂への階段を一気に駆け上がる。 「きて!エリック!エリックぅ!」 「ラピス!……うっ!」 「――っ!!」 白濁を彼女の中へ放つ。 乱れた息を整え、ゆっくりと引き抜くと愛液と混じり合いラピスの股とシーツを汚した。 ラピスの横へ顔を近づけると、どちらともなく深く口づけを交わし合った。 情事の後のけだるく、だが幸福感に満ちた時間は去り、今は二人とも身支度を整えていた。 時計を見ると、そろそろステラが村人達との歓談を終え、教会へと足を向ける時間である。 その前に彼女をいつものように教会まで送り届けなくてはならない。 だが、今日は一つだけ、いつもとは違う事をする予定である。 「準備が出来ました。行きましょう、エリックさん。」 「ラピスさん、その前に少しいいですか?すぐ終わりますから。 「?……はい。」 いつもと違う様子のエリックにラピスは少しいぶかしげながらも素直に頷いた。 どくんどくんと心臓がうるさく早鐘を打っている。 落ちつけ。今日のために散々苦労してきたじゃないか。このくらいのこと、大丈夫なはずだ。 「ラピスさん、俺はあなたを愛しています。」 「はい。」 突然の愛の告白に驚きながらも頬を染め、ラピスは頷いた。 「そして、一生添い遂げたいと、そう思っています。……でも、情けない事に俺にはまだ準備が出来ていません。」 目だけでぐるりと周りを見渡す。一階建の狭い家。ベットはシングルベット。これではとてもラピスを迎えることなどできない。 「けど、いつか必ずあなたを必ず迎えにいきます。だから……」 そういってポケットから小さな小箱を取り出し、開いてラピスに見せる。 「……!」 ラピスがわずかに息を飲むのが伝わった。 星空を一部分切り取って、それをそのまま固めたような石。 ラピスラズリ。 「これは約束の証として、受け取ってください。」 「……はいっ!」 今にも泣き出しそうな真っ赤な目をして、それでもとても奇麗な笑顔でラピスは返事をかえした。 ――その年の冬の月。 この村に、新たに若い夫婦が誕生したという。
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ジュリアンエマール(ジュリアン・エマール) キリスト教の守護聖人。 8/1の聖人。
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エリスとエリスとラグナのお留守番 一日目:2010/12/19(日) 01 07 43 ID BSDE6ucS0 ~一日目~ 朝。 今日から宿屋のアルバイト。 一応お泊りになる。 念のためモンスターに水まき、収穫その他を御願いしておこう。 モンスター小屋から出てくると、畑を見る。 連作物のサツマイモでいっぱいだ。 。 「そうだ。手土産として焼き芋を持っていこう。」 最近村の女性たちの間で焼き芋が流行っていると聞いた。 多分、二人も喜んでくれるだろう。 サツマイモをいくつか採って家にはいった。 焼き芋を抱えて宿屋にむかう。 「うん。 我ながら良い焼きあがりだ。」 アネットさんには事情を話した後、口止め料として牛乳を三本ほど渡した。 とりあえず三日間は宿屋の方に手紙を運んでくれるらしい。 モンスターの餌は十分に買ってある。 しばらくブラッシングがないことを伝えたら若干不満そうな顔をしていた。 ミストさんは・・・とりあえず家の冷蔵庫にカブを大量に入れておいた。 そんな考え事をしていたせいだろうか。 いつの間にか宿屋の前に来ていた。 「おお。 ラグナ殿。 今日から世話になるの。」 「おはようございます。 今日もナギナタですかうづきさん。」 「うむ。 最近自信がついて来ての。 今ならモンスターとも臆することなく戦えそうじゃ!」 ぺカッと満面の笑みをこちらに向ける。 「あはは。 じゃあ今度手合わせ願いましょうか。」 「おお! 次は負けぬぞラグナ殿!!」 ちなみに以前二度ほど手合わせしているが、全て僕の全勝に終わっている。 だてに世界を救ってきたわけではない。 「あ、そうだ。」 バッグに入れた手土産の中から、イワナを取り出し、 うづきさんにさしだした。 「焼き芋よりかは 魚の方がいいと思いましたので、 イワナです。どうぞ。」 「おお!いつもすまんの。 ありがたく頂こう。」 「お嬢様。 野菜もしっかりたべてくだs「ええい!うるさいぞじい!!」 いつも通り口げんかを始めた二人を横目に宿屋に入った。 「あ、ラグナさん。」 白いエリスさんが僕を迎えてくれた。 「どうも。 今日から三日間、お世話になります。 とりあえず手土産の焼き芋です。 熱いうちにどうぞ。」 と、焼き芋の入った紙袋を渡す。 「あ、焼き芋・・・。 いい匂いがすると思ったらこれだったんですね。」 「じゃああとでいただきますね。 ありがとうございます。 ラグナさん。」 黒いエリスさん・・・いつのまに僕の隣に・・・。 「では、ラグナさんにしていただくお仕事はこれに書いてありますので、 ちゃんと読んでくださいね?」 と、白い紙を渡される。 えーっと・・・。 朝・掃き掃除 昼・洗濯物干し。 終わり次第買い出し。 ※買う物は裏に書いてあります。 夜・酒場で料理。 メニューは後ほどお渡しします。 「というわけで、これほうきです。」 「昼までにお洗濯は済ませておきますので、0 00に取りにきて下さい。」 「「よろしくおねがいします。」」 怒濤の台詞連打いただきました。 というわけでお掃除開始。 。 終了。 この大量の落ち葉は教会の裏の大樹に肥料としてあげることにした。 「それにしても随分おちたな・・・。」 残りはあとで焼き芋を作るときにでも使うか。 ちなみに落ち葉で作るときは土の上で落ち葉を燃やし、 あったまったところを火を消して、 土にさつまいもを埋めて、余熱で焼くとおいしく焼けるらしい。 誰だ「入れ知恵乙」とか言ったの。 で、次洗濯物。 シーツと布団を干す。 今日は結構いい天気なのですぐに乾くだろう。 「ふぅ。 これで全部・・・っと。」 意外と重労働・・・。 ユーニさんは毎日これをやってたんだよなぁ・・・。 ナギナタやらなくても痩せれたんじゃ・・・? 「「御飯ですよー。」」 気が付けばもうお昼か・・・。 とりあえず食べ終わったら買い出し行かなくちゃ・・・。 「とりあえずふたりで作ってみました。」 「ラグナさんのおくちにあえばいいんですけど・・・。」 エリスさん達が作ったのはカレーライス。 見た目も匂いも十分美味しそうだ。 「ありがとうございます。 では・・・。」 ぱくっ 「「どっ、どうですか?」」 顔を寄せて二人で聞いてくる。 「ええ。 とても美味しいですよ。」ニコッ 「「・・・///」」 なんか二人とも真っ赤になって顔をそらしてしまった。 「あの・・・僕なにかしました?」 「いっ・・・いえいえ! 別になにも!」 「そ、そうですよ! 気にせずに食べてください!」 なんか悪いことしたかなぁ・・・? 食後。 買い出しに雑貨屋マテリアルへ。 「こんにちはー。」 「あら。 いらっしゃいラグナ。」 カウンターで書類らしきものを書いていたロゼッタさんが、 立ち上がる。 「今日はチャームブルーの種がおすすめよ。」 「いえ、今日は農夫ではなく料理人としてきました。」 「は?」 説明中・・・。 「ーーーというわけです。」 「へぇ・・・あんたも大変ねぇ・・・。」 「まぁ料理自体元々好きなので・・・。」 「あんたの料理、プロ顔負けだもんね・・・。」 「ま、そういうわけで、野菜を売ってください。」 「はいはい。 これに書かれてるのでいいのね?」 「あ、はい。 大丈夫です。」 ロゼッタさんが野菜を選んでいる間、店を見渡してみる。 。 なんか違和感・・・? 「そういえばダニーさんは?」 「ん~? なんか二日酔いで頭痛くて来れないってさ。」 。 哀れな・・・。 「「お帰りなさい。」」 「ただいま。」 こういうのって家族みたいでいいと思う。 「お疲れさまです。 それでは、夜まで休んで下さい。」 「あ、お部屋は私たちの右隣です。(ミネルバは来ていない設定)」 「はい。わかりました。」 そして、一歩踏み出したときだった。 ガッ! 「うわっ・・・「「ひあっ!!」」」 ドサッ いつつ・・・。 なにもないところで転ぶなんて・・・。 どうしたんだ僕は・・・? とりあえず立たない・・・と・・・? ふにゅふにゅ なんだろう・・・この柔らかいの・・・。 「「はっあっ・・・ら・・・ぐな・・・さぁん・・・///」」 なんかエリスさんが喘ぎ声を・・・。 ゆっくりと手元を見る。 「Σうああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!?? ごっごっごっごめんなさい!!ごめんなさい!!」 そりゃあ誰でも慌てます。 だってあれだよ? 白いエリスさんのお、お、おっぱいを揉んでたんだから・・・。 「「いっいえ!! 事故ですものね!? 気にしま・・・。」」 「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「「あっ・・・。」」 大急ぎで逃げるように二階に上がる。 ダダダダダダ!!ガチャッ!バタン!! 「はぁ・・・はぁ・・・。」 息を荒げながらさっきまでエリスさんの胸にあった自分の手を見る。 「そういえば・・・。」 僕は白いエリスさんに触っていたのに、 何故黒いエリスさんまで声をあげていたんだ・・・? とりあえず、今の僕にわかることは、 夜、酒場で気まずい空気になること。 そして・・・。 エリスさんは意外に着痩せするということだけだった。
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タイトル『病めない雨その後:マイス編』 作・もんじ トリップ ◆gd9NVb5EGA 「帰ってきたんだ・・・ここに・・・」 帰ってきたんだ・・・シアレンスの町、僕の故郷に!! 綺麗な町がみえる・・・なんだか目の前がぼんやりと・・・ 「ぼんやり・・・?」 頭がくらむ、足ががたつく、体が震える 「ああ・・・」 マイスは気絶した。RPとHPが限りなく0に近かった 「ううん・・・」 ここは? 「目が覚めたカ?」 となりに聞き覚えのある声が聞こえた 「ガ・・・ガジさん!?」 彼はベッドの上にいる、どうやらここは病院の中のようだ。 自分もベッドの上にいた 「マイス・・・ごめんナ」 「え?・・・」 それは不意な言葉だった 「オレ・・・マイスの事がうらやましかったのかもナ」 「鉄を叩いてる時・・・オレは幸せだったヨ」 少しふぬけた顔で話すそれは、彼らしい顔だった 「でも気づいてたら恋をしていたんダ」 「その恋の相手は君の事ばかりを話してたナ・・・」 「・・・」 「オレは変わってた、鉄を叩くことしかできないオレに対し君は色んな事をこなしてみせタ」 重い言葉が胸につきささる 「だからモテるんだろうなって・・・そう考えると君が憎く感じてしまっタ」 「ガジさん・・・」 「最低だよナ・・・とても大切な友達だというのに」 そう言うと彼の目からは涙がでていた 「ガジさん!すいません!僕・・・」 「マイスが謝る意味はないヨ」 「・・・」 重たいふういんきがつのる 「オレは友達として失格な事をやってしまっタ」 「いや・・・それ以上の事かもしれない」 「世界を狂わしてしまっタ・・・」 「そんな・・・ガジさん」 その顔はいつものガジさんじゃない・・・真面目な顔をしていた 彼のこの顔を見るのは2度目だろうか 「ただ・・・」 「こんなオレでも許しがもらえるとしたら・・・」 「マイス・・・」 銀色の瞳でこっちを見つめる 「友達のままで・・・いてくれないカ?」 そんなの・・・当たり前だ 「・・・もちろんです」 それを聞くと彼は微笑み 「ありがとう・・・」 そっと目を閉じた・・・ 「ガ・・・ガジさん?」 「ガジさん!?ガジさん!」 マイスは体を起き上がらせその名前を呼ぶ 「ガジさん!!ガジさん!!そんな!」 「オレの心配より、自分の心配をした方がいいと思うゾ」 「え?」 「後ろ・・・」 そう言うと、後ろから何かがドドドと走ってくる音が聞こえた そして・・・ 「お兄ちゃぁぁぁぁぁん!!」 がば! 「うわ!」 モニカが抱きついてきた 「お兄ちゃん!お兄ちゃん!会いたかったよぅ~!」 「いてて、モ・・・モニカちゃん!」 「こらこら、あんまりマイスさんを困らせないの」 カーテンの奥から花の香りがただよう 「は~い」 モニカが胸から離れる 「シアさん」 「マイスさん・・・」 その瞳は綺麗な青色をしていた 「マイスさん、今までどこに行ってたんですか?もう3日間も行方不明だったんですよ?」 「そ、それは」 ギュ! 「!?」 シアが突然抱きついてきたのだ! 「本当に心配したんですよ・・・本当に・・・」 涙声だった 「シアさん・・・」 「大丈夫です・・・僕はここにいます・・・だから、安心してください」 マイスもそっと抱き返す 「マイスさん・・・」 「シアさん・・・」 二人は顔を見合わせる そして唇を近づけていく・・・ 「ふむぎゅ!?」 あとちょっとの所でシアが首を掴まれ持っていかれた 「・・・なにしてんの?」 「あら、トゥーナさん」 そこには髪の毛が逆立ちしそうになっているトゥーナがいた 「お姉ちゃん!私にああ言って!自分だけ何しようとしてるの!?」 「ははは・・・」 なんかわからんが惜しいという気持ちが心をよぎった気がする 「ちょっと!私の病院でなにやってるの!?」 マリオンが飛びこむ 「マイス君、大丈夫?」 続いてショコラ 「お邪魔しま~すって、すでに誰かいるし(みんな本当早起きね~)」 「すごいわね・・・」 さらにはカリンとソフィアまでくる 「なになに~!?パーティかな♪パーティかな♪」 「そんな訳ないやろ」 ペルシャやさくや・・・ よく見たらダリアやイオンまで ヒロイン候補全員集まっとるやん!?(一人除いて) 「・・・シア、さっきは何しようとしてたの?」 「何って・・・ハグですよハグ♪」 「・・・」 「えー!じゃあペルシャもハグするー!」 そう言ってペルシャがマイスに抱きつく 「こら!なにやってはるん!」 それをさくやが引き剥がす 「マイスさんが痛がってるやろ!」 「えー、よろこんでたよー」 確かに少し良かったかも 「じゃ・・・じゃあ私も・・・」 「そんなまな板じゃ喜ばないわよ」 「なにをぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 それぞれがそれぞれで火花を散らす 「ははははは・・・」 そろそろ僕も誰かを選んで結婚しないと・・・ 「さあ・・・だれにしよう」 「もちろん私よね!!?」 みんなが口をそろえて言った 「え・・・あ・・・あはははははは」 厳しいなこりゃ(汗) [終わり] [おまけ] となりでわいわいがやがやと騒ぐ 「ハハハ、オレもいるんだけどな」 そう言って彼は外を見る 「きれいな太陽だナ」 思えば鉄ばっか叩いていて太陽の光を浴びた事なんてあまりなかった 「材料集めの時に浴びてるカ」 「ガジさん」 自分を呼んだ声が聞こえた。振り向くと 「エ・・・エリザさん・・・!」 そこにはオレの想う人が座っていた 「お怪我、大丈夫ですか?」 「ははは・・・はい!」 急に胸が緊張し始める 「それはなによりです♪」 いつもの綺麗な笑顔でそう言う ふと、マイスの騒ぎの方に目がいく 「・・・エリザさんはいいんですカ?」 「え?」 「あの中に混ざらなくても・・・」 そういうと彼女はその方向見て、また振り向く 「クス・・・なんでですか?」 「エ?なんでって・・・」 彼女は彼の手を両手でやさしく包み込む 「エ・・・ア・・・アノ」 顔が赤くなる 「これ、前もらったダイアモンドのリングのお返しです」 そういうと手を離す 「ア・・・」 その手の指には魚の鱗でできた指輪がはめられていた その鱗は光を反射し、銀色に輝く 「あ、ありがとうございます!」 「どういたしまして♪」 彼はその指輪を何度も見つめる 「本当に綺麗でス・・・」 「それは、良かったです」 彼女は笑顔で返す その笑顔がとても美しかった・・・ 「エリザさん・・・」 「はい?なんでしょう?」 窓から日が二人をてらす となりが騒がしいと言うのにそこには二人の静寂の空間が流れている 花の香りが二人の空間を包んだ 「スキです・・・エリザさん」 [おまけ:終わり]
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◆ecegNbNqok氏の作品 ■ドリンクの話。
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タイトル『病めない雨その後:カイル編』 作・もんじ トリップ ◆gd9NVb5EGA 「ただいま」 「ああっ!!お父さんだ!!」 「お、元気にしてたか?」 そういうと愛しの我が子は思いっきり抱きついてきてくれた 「お父さぁぁん!どこに行ってたの?会いたかったよぅ」 「ごめんな、ちょっと旅に出てたんだ」 「一人だけでずるい!!僕も連れてってよ!」 相変わらずかわいいな、こいつは! 「誰かお客さん~?」 奥から僕の愛する人が姿をあらわす 「お母さん!お父さんが帰ってきたよ!」 「え・・・」 彼女は僕と目を合わすと固まった 「やあ、ただいま」 「・・・う・・・うう」 彼女の目から涙があふれでる そしてこっちに走ってきて彼女もまた抱きついてきた 「バカ!三日間どこに行ってたの!?」 「そこは、おかえり・・・あなたっていうシチュエーションを期待してたんだけどな~」 冗談交じりにそう言ってら抱きつく腕が強くなる 「いた・・・いたいって、もしかして怒ってる?」 「・・・」 彼女は彼の胸に顔をうずくめたまま、何も答えない 「おいおい、たかが三日じゃないか?」 さらにきつく締め上げてきた 「いたい!いたいって!」 ははは、まいったなこりゃ [続く] 226 名前:病めない雨その後:カイル編:2010/08/12(木) 13 52 33 ID BvRj0/eR0 カイルは優しく彼女の頭を手でなでる 「・・・ごめんなさい、心配かけちゃって」 彼女の抱きつく腕がやさしく放されていく 「・・・おかえりなさい、あなた」 そこには僕の大好きな彼女の笑顔が涙混じりで視界いっぱいに広がっていた 「家族三人で出かけるなんて久しぶりだな~」 「わ~い!わ~い!お出かけお出かけ!」 そういうと子供は先に走っていってしまう 「こら~!あまり遠くに行かないでよ~!」 その子供の走った先をみるとマックスがいた そして子供が激突する 「おっと」 「いてて・・・・あ!ごめんなさいお兄さん」 「大丈夫だよ僕ちゃん」 マックスはこっちを見てきた 「・・・」「・・・」 カイルとマックスの間に沈黙がはしる マックスが頭を下げてきた 「な・・・」 それはごめんなさいと言ってるようにしか見えなかった しかし顔を上げた時 右手を親指を下に向けて笑顔でつき立ててきた 「なぁ!あいつ!」 「ねね!少しここで座って話しでもしよ!」 「ん?ああ、いいけど」 そういうと彼と彼女は地べたに座る 「そういえばさ、三日前の出来事は覚えてないの?」 「え!?う~ん・・・」 あの雨が降り始めた日はたしか2週間前だっけ 「実は記憶があいまいなのよね・・・」 「そうか・・・良かった」 覚えててほしくなかっただけに安堵の息が漏れる 「それがどうかしたの?」 「いや・・・なんでもない」 そよ風が二人を包む、それがなんとも気持ちよかった [続く] 227 名前:病めない雨その後:カイル編:2010/08/12(木) 14 14 02 ID BvRj0/eR0 彼女はカイルの顔を見つめてはフフフっと笑う 「クスクス♪」 「な、なんだよ?」 「フフ、なんでもないも~ん」 「なんだよ!気になるだろ!」 「クスクス」 いつものかわいい笑顔を見せて答えようとはしなかった 「・・・ねぇ」 「ん?なんだ?」 「今夜、子供つくらない?」 ぶっ!!っと何も入ってない口から音だけふきだす 「ななな!なんだいきなり!?」 「いや、あの子にもさ妹や弟が欲しいんじゃないかなって」 彼女は我が子を指差す 我が子は他の子供たちと元気に遊んでいる 「・・・ぷ!あははははははは!」 「な、なによぅ」 なにがおかしいがわからないが僕はおかしくなって笑いだした 「はははは・・・は・・・」 「・・・なぁ」 ふと気づく、なにがおかしいのかではなく胸に再び感じるこの気持ちに 「・・・」「・・・?」 風が二人を包み、太陽が沈みかける その夕暮れが二人のふういんきを染めあげる・・・ 「愛してるよ・・・マナ」 彼女は驚いた顔を見せる 「・・・私も・・・愛してる、カイル」 二人は顔を見合わせる、夕日が二人をてらす 夕日に写る二つの影は唇を合わそうとしていた 「おとうさ~ん!おかあさ~ん!」 子供の声が二人を邪魔した 「あちゃ~・・・」 「ふふふ♪なに!?カイト?」 「一緒に遊ぼうよ!鬼ごっこ鬼ごっこ!」 「いいよ!、行こ!カイル」 マナはカイルの手をひっぱる 「ああ、わかったよ」 そして二人は子供達の元へ走っていった 綺麗な夕日が町を照らしていた [終わり]
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『ミストさんが遊びに来ていたようです。』 作者 お留守番 注意事項 ラグナ×ミストみたいな感じのほのギャグ?な小ネタ そんな長くない キャラ崩壊 文章力に成長が見られない えろくない 以上のことが気に食わないという方はスルー安定で。 どうぞ 雪。 まぁ、そんな悪い天気でも僕は仕事を休むわけにはいかない。 台風や吹雪なら別だけど。 それも農夫の悲しい性といいますか……。 「そういえば、今日もミストさんは遊びに来てるのかな?」 雪や雨になるとミストさんは部屋に遊びに来る。 なんというか、僕が結婚しても遊びに来そうだ。 畑仕事に夢中になっていると自分の家の方が見えなかったりする。 まぁ、ミストさんに結構前から来たかったら勝手に入っても大丈夫とは言ってあるけど。 もう冬だし、暖かいお茶を出してはいるんだけど、気付かずに冷蔵庫からカブでも出して食べていそうだ。 「っていうかかなり寒い……マフラーが役に立ってないよこれ……」 モンスター小屋でブラッシング。 そして冬は切り株や岩が溜まりやすいので伐採と破砕。 なんでこんなにいっぱい増えるんだろうか。 自然に出てくるからこまる。 「はぁっ!!」 斧を宙に放り投げ、空中に飛ぶ。 それをキャッチしながら斧を切り株に当てると、切り株は音を立てて砕けた。 「ふぅ……ちょっと疲れたな……家に戻るか……寒いし」 後者の理由が大半なのはお約束。 僕は基本的に寒がりなのだ。 「ただいま~……あれ、ミストさんがいない?」 頭についた雪を払いのけながら家に入ると、ミストさんの影すら見えない。 が、テーブルにはほかほかと湯気を出すティーカップがあったので、きっとまだ遠くへはいってないはず。 「あはは、セルフィに借りた本みたい」 ほんのニ、三刻前に立ち去ったもよう。と自分の主に報告する兵士。 ちなみにその本の作者は“神様”と呼ばれる存在らしく、もう亡くなったあとでも相当な人気を誇るらしい。 「さて、ミストさんはどこにいったんだろう」 最近ミストさんは何故かかくれんぼをするようになり、このあいだは何故か素材といっしょに箱に入ってたりした。 「えへへ、びっくりしましたか?」と、得意げに胸を張っていたが、入っているはずの素材が周りに散らばっていたので予測できていた。 でも、なんだか可愛かったので無言で頭を撫でたら、ちょっと不思議そうに甘んじて受け入れていた。 「ミストさーん、いるんでしょ?」 今回は素材も散らばってないし、一体どこへ? そう思っていろいろ探してみたけれど、やっぱり見つからず。 後は二階だけとなった。 流石に二階にはいないだろうとは思っていたが、もはやここにしかいないのでそっと上がる。 もうこないだのしかえしにびっくりさせてやろう。 うん、そうしよう。全然驚いてなかったけど。 音もなく二階の階段を上がると、なにやら息遣いが聞こえてきた。 規則正しい息遣い……まさか……! 「すぅ……すぅ……」 寝てました。 めっちゃくちゃ気持ちよさそうに人のベッドで。 「まったく……人の気も知らないで……」 本当に気持ちよさそうに寝ている。 掛け布団もかけずに。 綺麗な髪と、きめ細やかな肌。 見ているだけでドキドキしてくる。 「こんな格好じゃ……風邪引きますよ……?」 あえて、耳元で囁く。 くすぐったそうに身動ぎするミストさん。 近くで見ると、ドキドキが激しくなってくる。 僕だって男だ。女の子の体に興味ぐらいわく。 どうしよう、これ。 「……?」 「……っ!?」 目を開けていた。 誰かって、そりゃミストさんが。 ちょ、やばいやばい。 どうしようかこれ。 「んっ……ふぁ……」 あぁ、あくびをするミストさんも可愛いなぁ。 なんて考えていると、ミストさんは僕の方を見て一言。 「……まくら……」 「へ?」 「んー……」 ぎゅっ 「いや、ちょ、ミストさん?」 「あったかい……」 寝ぼけているのか、急に抱きついてきた。 あぁっ!何この生き物! 「ぱぱー……」 「だ、誰がぱぱですか!? ちょ、ミストさん起きてくださいってば!」 ふにゅ やばいやばい!何かが当たってる当たってる!! 「ミストさん!ミストさん!?」 「ぎゅー……」 あぁ、ダメだわ。 ベッドに引きずり込まれる形になったわ。 なんかこう……こんな形になったわ。 「ってこんなことしてる場合じゃな……ひっ!?」 「ぺろぺろ……」 ど、どこを舐めてるんですかどこを!! 「み、耳は……!耳はダメぇ……!」 「はむ……」 「ひぃっ!!!」 数時間後 「ん……? ふぁ……あれー……? ここは……?」 「…………」ビクンビクン 「ら、ラグナさんっ!? ど、どうしてい、い、一緒に寝てるんですかっ!?」 どっとはらい
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タイトル『氷原に咲く花』 作・◆aHD.RoWhdo氏 トリップ ◆aHD.RoWhdo 87 名前:氷原に咲く花(1) 1/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 32 49 ID xnK8FvEo [2/9] 「ん~、ふわぁ」 マイスはいつものように目を覚ました。 記憶を持たずにシアレンスの街に来てから半年以上、ようやくここの生活に慣れた気がした。 初めは大樹で農作業をしながら生活することに色々戸惑っていたけど、今はそれが当たり前になってしまっている。 もしかしたら自分は昔もこういう風に過ごしていたのかもしれない。 「…なんてね」 そんなことを考えながらふと横を向くと 「すぅ…」 ソフィアが眠っていた。 一瞬、頭が真っ白になる。 次の行動までしばらく時間がかかった。 「…ソフィアさん! なんでここにいるんですかっ!」 やっとの事で言葉をはき出す。 でもそんな怒鳴り声もソフィアには効果がないようだ。 とりあえず肩を揺さぶってみることにした。 「ソフィアさんっ!!」 「……ん…」 彼女はそのまま上半身を起こして、 「………おはよう」 そのまま倒れて寝てしまった。 「…いや、『おやすみ』じゃないですよ! 起きてください!」 再び肩を揺するが、どうしても起きない。 「はぁ…」 どことなく、ため息が洩れた。 途方に暮れながらソフィアを見た。 目に入ってくるのは彼女の赤みの入った唇、少し乱れている服、程良くふくらんだ胸、 「………」 何というか、色々危険だった。 マイスも男、自然と顔が赤くなる。 …いや、それよりも重大な問題があった。 せっかく交流祭を開くなどして街の一員になれたというのに、女性を連れ込んだと思われたら色々まずい。 多分おそらく何もしていないけど、街を追い出される可能性だってある。 今度は対照的に顔が青くなる。 そんなこんなで色々考えている内に、根本な問題に行き当たった。 「…ソフィアさんがなんでここにいるんだ…?」 88 名前:氷原に咲く花(1) 2/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 36 59 ID xnK8FvEo [3/9] ひとまず問題は後回しにして、買い物に出かけることにした。 (今日は色々収穫したから、種もたくさん買わないと) そう考えつつも、どうしても思考が別方向を向いてしまう。 「はぁ…」 思わずため息がこぼれた。 「…どうしたの?」 ちょうど会計の時だったので、カリンが尋ねてくる。 でもその顔は「私の専売特許取らないでよ」と言っていた。 「いや…」 そう答えつつ、マイスに名案が浮かんだ。 確か彼女とソフィアは親友だから、何とかしてくれるのかもしれない。 「…わかった」 理由を話すとカリンは引き受けてくれた。 でも面白くなさそうな表情をしている。 「…どうしたの?」 気分を害したのかと思いあわてて尋ねても、「別に…」と答えるだけだった。 「…じゃあ、しばらく経ったら大樹に来てね」 「分かりました、ありがとうございます」 そう言ってマイスは店を出た。 後ろでカリンが複雑な表情をしていることには気付かなかった。 89 名前:氷原に咲く花(1) 3/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 41 46 ID xnK8FvEo [4/9] 「…で、どうしてこうなったんですか…?」 額に怒りマークを出さないように努力しながら、マイスが尋ねる。 「…寝た子は起きにくい」 多分カリンが呼んだであろうトゥーナがそうつぶやく。 「…よくあるわよ、多分だけど」 カリンも同意見のようだ。 「…それだけでこうなるんですか?」 もはやあきらめの境地にたどり着いたマイスはため息をついた。 部屋に置いたぬいぐるみはあらぬ方向に転がり、ベットは完全にひっくり返っていた。 「いろいろあったのよ…」 「うん…」 よく見ると二人も疲れているようだった。とりあえずこの件もう聞かないことにした。 「……さて」 三人で先ほどから黙ったままのソフィアを見た。 「何があったんですか?」 代表してマイスが尋ねる。 「……するなって…」 震えた声で答える。 「え…?」 「…お父様が私にお見合いするなって!」 こんな時でも彼女の言葉は真逆だった。 それでも叫ぶような声には少し涙が混じっていた。 「…お見合いって…」 意外な答えに三人とも固まってしまう。 「そろそろ結婚すべきだからって……私のことを考えて…」 そのまま押し黙ってしまった。部屋に静寂が広がる。 90 名前:氷原に咲く花(1) 4/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 45 57 ID xnK8FvEo [5/9] 「…それでも、」 沈黙を破ったのはマイスだった。 「一度、家に帰るべきだと思いますよ」 「……え?」 ソフィアが顔を上げてこちらを向いた。目には涙が光っている。 「ドンチャコスさんもソフィアさんのことを心配してそう言ったんだと思いますよ。 それを話さずに逃げて来ちゃ駄目ですよ。ちゃんと話すか、 お見合いしてそれから決めたって良い…」 言葉は最後まで続かなかった。 バシッという音の後に頬に痛みが襲ってくる。 一拍おいてソフィアがはたいたものだと気付いた。 「…バカぁっ!」 ソフィアはそのまま大樹から飛び出してしまった。 突然の行為に誰も動けなかった。 「…あの、もしかして僕なんか悪いこと言ってしまいましたか…?」 数秒の後、マイスは尋ねた。 「…悪くはないと思う、けど…」 俯きながらトゥーナが答えた。 「……ソフィアは多分、もっと別のことを言って欲しかったんだと思う…」 カリンもそれに続く。 「……」 マイスはそのまま黙り込んでしまった。 そのままでしばらく時が経ち、 「…早く追いかけなさいよ」 カリンがこちらをにらんできた。 「早く」 トゥーナも同意見らしい。 「…はっはい、探してきますっ」 そう言うとマイスは部屋から出て行った。 「……いいの?」 二人だけになった空間にトゥーナの声が響いた。 「…良くはないけど……仕方ないでしょ……?」 虚ろにカリンが答える。 なんだかおかしくなって、二人で苦笑してしまった。 「はぁ……」 マイスはため息をついた。 飛び出したまでは良かったものの、何処に行ったのか全く見当が付かなかった。 でも、なんとしても見つけなくてはいけない気がした。 それがどうしてか、何故そうしなければいけないのか分からなかったけど、それでも… マイスは走り出した。 91 名前:氷原に咲く花(1) 5/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 49 23 ID xnK8FvEo [6/9] ……どうしてこうなっんだろう? 雪が降りしきる中、氷原の花に寄りかかりながらソフィアはそんなことを思った。 自分の未来を決められてしまうのが嫌だったから、昨日家を飛び出した。 そして気付いたときには大樹の家にいて、そのまま布団に潜り込んでしまっていた。 どうしてマイスのところだったのかは分からなかった。匿ってもらうだけなら二人の親友のところでも良かったのに。 『マイスのこと、どう思っているの?』 いつだったか、カリンが聞いてきたことがあった。何故か彼の目の前で。 あの時とっさに答えられなくて、そんな自分がおかしいと思った。 …何となく、さっき飛び出したときの自分と似ている気がした。 私は、どうしてしまったんだろうか? 頭で考えようとしてもなんだか働かない。 それになんだか眠くなってきた。 もうどうでも良いじゃないかと頭のどこかで誰かがささやいた気がした。 そうだ…このまま…… 誰かの声が聞こえた気がしたが、ソフィアはそのまま目を閉じた。 92 名前:氷原に咲く花(1) 6/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 50 15 ID xnK8FvEo [7/9] 次に目を覚ましたのはどこかの部屋だった。ここは確か… 「……大樹の…家?」 何となくつぶやく。その声に反応したのだろうか、誰かが駆け寄ってくる。 「ソフィアさん、目を覚ましたんですね。よかった…」 そう言って胸をなで下ろすマイスはとても疲れているように見えた。 「私……」 体を起こそうとしても動かなかった。それに、なんだかとても寒かった。 「氷原に倒れていたんですよ。ほんと見つけられて良かったですよ。」 …ああ、わたしはあのまま眠ってしまったのか。 そんなことを思っているとマグカップを差し出された。 「…あの、こんなものしか出せなくてすみませんが…」 マイスが申し訳なさそうな顔で言う。別にそんなこと気にしなくても良いのに。 そう思いつつ、マグカップを受け取ってゆっくり飲む。 「…おいしい」 体の隅々まで暖かさが広がる。ただのホットミルクなのに、とても美味しく感じられた。 「…すみません」 何故か彼の表情がさらに暗くなる。そういえば… 「…ううん、そうじゃなくて……ほんとうにおいしかったの」 反対の言葉が出なかった……出したくなかった。 「……あの…ごめんなさいっ」 不意にマイスが謝ってきた。 「……え?」 どうして彼が謝るのか分からなかった、迷惑掛けたのは私なのに。 「僕が失礼なことを言ってしまって……」 「…ううん、謝らなくちゃいけないのは私だから…」 「……良かったです。ソフィアさんを傷つけてしまったんじゃないかなと心配で…」 …ああ、そうか。 何となく分かった気がした、さっきの自分の問いかけが。 心が温かくなってくる気がする。何かで満たされていくような、そんな感じ。 バタリッ 大きな音がしてはっとすると、マイスが倒れてしまっていた。 それになんか激しく咳き込んでいる。 「…大丈夫!?」 「大丈夫…ですよ」 声を掛けるとマイスは笑みを返してきた。それでもとても苦しそうだった。 ……多分、私の性だ。私はずっと探してくれたから、こんな… 「…じゃあ、お休みなさい」 そう言ってマイスは部屋の隅に行こうとした。多分私を気遣ってだろう。 「…マイスっ!」 彼を追いかけようとしても体が動かなかった。疲れと寒さで私の体も限界だった。 だから… 「……今日は、ありがとう…」 明日、早く起きようと思った。 起きて、マイスの看病をして、そして… 93 名前:氷原に咲く花(1) 7/7[sage] 投稿日:2009/12/22(火) 22 51 24 ID xnK8FvEo [8/9] 気がつくと、朝になっていた。 いつの間にか眠ってしまったらしい。 ゆっくりと体を起こしてみる。体の具合はすっかり良くなっていた。 よし、これで… 「おはようございます、ソフィアさん」 振り返ると、マイスが立っていた。 とても元気そうだ。 でも確か… 「マイス、風邪は…?」 「風邪薬飲んでぐっすり寝たんでもう大丈夫ですよ。心配掛けてすみません、ソフィアさん」 ………まあ、なんというか 「……馬鹿」 こちらの気も知らないで、ソフィアはむすっとして俯く。 「え? 何でですか?」 彼は分かっていない…多分考えても分かってくれないかもしれない。 それでも理由を言うのは何故か恥ずかしかった。 だから… 「…名前、いつまでさん付けなのよ。親しい仲なんだから……ぁ」 そこまで言って口を両手で押さえた。反対に言うつもりだったのに、 「…分かりました、これからはソフィアって呼びますから」 真面目に言うのも悪くなかった。 Fin. 169 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 14 27 ID NrAPOfqc [1/7] やっと書き上がったので投稿します。眠い… 165 乙です トゥーナかわいいですよ! エロはあります。けど(ry ソフィアが予想以上に暴走してしまいましたorz 170 名前:氷原に咲く花(2) 1/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 15 44 ID NrAPOfqc [2/7] 「はぁ……」 上体を起こしながらソフィアはため息をついた。 窓から差す光は既にオレンジに染まっていた。 完璧に寝過ごしてしまっていた。 大樹の家に来て今日が3日目だ、あの日マイスと話してからずっとここにいる計算になる。 あれからお父様やお姉様に一度も会っていなかった。彼の言ったとおり二人とちゃんと話すべきなのだが、未だその決心がつかずにいた。 マイスはそんな私に決心がつくまで居候しても良いと言ってくれた(こころなしかあきらめの表情でちょっと傷ついたけど)し、 親友二人も同意見だった(何故か二人とも複雑そうな表情だったけど)。 だけど、ホントは… 「…一緒に、いたかったから…」 自然と声に出てしまい、顔が熱くなった。 171 名前:氷原に咲く花(2) 2/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 16 45 ID NrAPOfqc [3/7] 居候している身だし、何もしないわけにはいかなかった。 そう思ったのだけど、予想以上にマイスは有能だった。 朝早くに起きて畑で水やりや収穫をすまし、モンスターの世話をしてるというのに私が起きる頃には朝食の準備が出来てしまっている。 そして食べた後は洗濯物を干してから街に買い出しに出かけ、昼食後には街から離れて夜になるまで帰ってこない。夕食は本人曰くあまり食べないらしい。 つまり、手伝うところなんて何もなかった。 それでも何かしたいと思い今日早起きしようとしたのだが、昨日夜遅くにカリンとトゥーナがやってきて しゃべっていた性で遅くなってしまい(その間マイスはじゃまになるからと眠ってしまっていた)、 朝いきなりペルシャが押しかけてきてごたごたがあり(彼女のボケが炸裂し、マイスが来なければ服を脱がされていた)、 その後眠ってしまったところ、こういう結果になってしまった。 マイスは「別にいいよ」と言ってくれたけど、これでは私の立つ瀬がなかった。 確かに私はお嬢様育ちだけど『何もできないのはイイ』というお父様の教育方針で、ある程度のことは出来る自信があった。 料理もそこそこ出来るし、お洗濯や掃除も自信はある。 だけど前者二つは彼がいつの間にかやってしまう(私に気を遣ってか洗濯物は自分のしか洗わないけど)し、 掃除しようにも部屋はきちんと片付けられているので私がやることと言えば自分の物の洗濯ぐらいだった。 それだって今からやるには時間が遅すぎる。 172 名前:氷原に咲く花(2) 3/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 17 25 ID NrAPOfqc [4/7] これ以上考えるとどんどん気分が下がってしまうのでもうよそう。 そう思いながらベットに目を落とす。 …そういえば、今まで意識していなかったけどもここはマイスのベットだった。 今は部屋の隅でお姉様の店で購入したぬいぐるみにくるまって寝ている(昨日は寒いからとモコモコになっていた)けど、 私が来る前はずっとここで寝ていたのだった。 赤面しつつも布団に潜り込み、匂いを嗅ぐ。 ここ数日私が使っていたのにもかかわらず、彼が残っていた。 こうやってくるまっていると、抱きしめられているような、そんな気がした。 大樹で過ごすようになって、マイスとの距離が縮んだと思った。 少なくとも私は側にいられて幸せだった。 「…でも」 もっと側に行きたかった、誰よりも近くに行きたかった。 そっと右手を動かし、胸元に当てる。 そのままゆっくりと動かすと、くすぐったい感触が体をおそった。 「あっ…」 はしたない行為だと思った。好きな人の布団でこういう事をするなんて恥ずかしかった。 それでも、体は正直だった。手の動きは激しくなり、体は愛撫を求めてくる。 …もう、我慢できなかった。 両手でボタンを外し、服をはだける。 下着を押し上げてブラジャーを外すと、手で掴んで激しく揉み上げた。 「あっ、ああぁんっ」 冷たい掌に敏感になった乳首が何度も当たり、口から喘ぎがこぼれる。 …マイスに、してもらっているみたい。 そう考えるだけで体の奥底から何かが起き上がっていく感じがした。 173 名前:氷原に咲く花(2) 4/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 19 12 ID NrAPOfqc [5/7] 右手を動かしながら、ゆっくりと左手を下ろしてゆく。 スカートを上げて股にさわると、パンツはもうぐっしょりと濡れていた。 パンツを下ろし、秘所に指を当てると待っていましたとばかりに愛液がこぼれてスカートを汚していく。 そのまま手を動かすと、胸の愛撫の何倍もの刺激がソフィアを一気におそった。 「ひぁっ、ああぁぁ!」 薄暗くなった部屋に彼女の叫びが響く。 高まりに合わせて両手の動きが激しくなっていく。 こんなに激しく動かしても、彼女の体はさらにそれ以上を求めていた。 左手をクリトリスにふれつつ、人差し指を秘所に挿れてゆくと膣がそれを締め付けてくる。 そのまま動かすと、激しい刺激が体を襲い、愛液はさらにその量を増してくる。 「ひあぁ、あっ、あっ、あああああぁ!」 もう限界だった、体の中で何かが一気に爆発する。 秘所から愛液が噴き出し、布団を変色させてゆく。 「はぁっ…はぁっ……」 体から力が抜けてゆく気がした。 「ソフィア、大丈夫ですか!?」 私の叫びを聞きつけたのだろうか、マイスが飛び込んできた。 そんなに大きな声を出してしまったのだろうか、とても恥ずかしくなる。 でも今はそんな恥ずかしさや自慰を見られた事なんて、些細なことに思えた。 一度下がったはずなのに、体が高まってくる。 174 名前:氷原に咲く花(2) 5/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 13 21 07 ID NrAPOfqc [6/7] 「ソフィアっ、いった…」 上体を起こして近づいてきたマイスに両手を回し、その唇に自分のそれを重ねる。 彼が反応出来ないうちに舌を入れていく。 そのままの状態で腕に力を入れて体を引き倒す。 マイスを全身で感じながら唇を離す。 「ぷはぁっ、ソっソフィアさん、いったい何を」 赤面しつつ彼は自分の行為に驚いていた。服をはだけた姿でいきなりキスしたのだから当然なのかもしれない でもそれは私の理性も同じだった。でも貪欲な快楽がそれを押さえ込んでしまっていた。 ファーストキスの余韻に浸りながらも、両手でマイスのベルトを外し、ズボンを下ろしていく。 そして露わになった局部を、口で一気にくわえ込んだ。 「うぁっ、ソフィアさん、一体…あぁっ」 舌を動かすと口の中でペニスがそそり立つ。彼が感じていることを知り、なんだかうれしくなる。 そのまま舐めていくと、その激しさにマイスが喘いでくる。 「はぁっ、何でこんなっ、くっ…」 それを耳にしてなのか、秘所が再びむずむずしてくる。 手を再び持ってきて触れると、さっきあれだけ出したはずなのに再び愛液があふれてくる。 それでも体は欲情していた。 口を離し、彼のモノを局部に持って行く。 彼が、欲しかった。 全身が、彼を求めていた。 お腹が限界なので昼食を食べてきます。 176 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 15 21 12 ID NrAPOfqc [7/7] 175 すみません、急用が入ってしまったのでさらに伸びますorz 最終調整がまだあるので上げるに上げられない… 今夜中には何とか行きたいところ 179 名前:氷原に咲く花(2) 6/6 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/27(日) 22 42 37 ID Up1/Hp8Q [1/2] 「ソフィアっ、何でこんな…」 マイスが何か言おうとしたが、それに耳を貸さずに二つを重ね合わせた。 「ああっ!!」 秘所が熱さに触れるだけで体から力が抜けていくような気がした。 手の時とは違う刺激が体を走ってゆく。 ぬちゃぬちゃと表面をいじるだけでもう限界だった。 このまま、一つになりたかった。 彼が、欲しかった。 そんな思いを頭に満たしつつ、一気に貫こうとした。 「ソ…フィア…」 いっぱいになった頭にマイスの声が響いた気がした。 はっとして顔を見ると、快楽か辛さで顔を歪めつつも、こちらをじっと見ていた。 「…もう…止めて…くださいっ」 その目に光るのは拒絶の光。 一瞬にして理性が打ち勝ち、思考が冷静になった。 「…私…は……」 私は何がしたかったのだろう。 こんな事をしてまで彼を自分のモノにすることだろうか。 「……違う…」 そうじゃなくて私はマイスの…… 先ほどまでの興奮が冷め、頭を罪悪感と恥ずかしさが満たしてしまう。 …彼を傷つけてしまった。 もう、それだけで限界だった。 気がつくとソフィアは外に出ていた。はだけた服を手で押さえ、その目は涙で濡れていた。 一体私はどうしてしまったのだろうか。 どれだけ自分を責めても、どれだけ後悔しても何も元に戻らなかった。 「…ううぅっ」 いつの間にか降り出した雨が服を濡らし、その寒さが身を刺してソフィアをずたずたにしてゆく。 内外からの痛みが全身から全ての感覚を奪い去ってゆく。 このまま、消えてしまいたかった。 彼にもう会いたくなかった。それ相応のことを自分はしてしまったのだ。 だからもう… 薄れ掛けた視界の中に誰かが現れた気がしたが、もうどうでも良かった。 fin. 376 名前:氷原に咲く花(3) 1/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 10 17 ID N1Sj9cZ80 [2/4] 「うん…」 目を擦りながら上体を起こす。 外はまだ暗かった。察するに大体起床時間の1時間前と言ったところだろうか。 また横になろうと思ったが、眠れそうにないのでそのまま起きることにした。 ここ2日、ずっとそれが続いていた。 マイスが「それ」に遭遇してから、一度もソフィアに会っていなかった。 男という性から来るものなのか、記憶を失っていようとも彼女の行為が何を指すかは分かっていた。 叫び声を聞いて飛び込んだ部屋での強引なキス、それに続くフェラ、そして… でも本当は全く理解していなかったのかもしれない、だからあの時追えなかったのだろう。 彼女に襲われたという事実より、何も出来なかった自分が悲しかった。 …それでも、自分はなにもしなかったのだ。 必死に忘れようとして畑仕事に精を出し、鍛冶の素材収集にずっとダンジョンの奥地にこもっていた。 確かに仕事に集中することでその間は忘れることが出来た。 ただおわった後、自分が逃げているという事実か激しく襲ってきていた。 夜、ちゃんと寝付けないのもきっとその性なのだろう。 着替えて畑に降りると、いつの間にか降り出した雨が作物を潤していた。 作業の無くなったじょうろをしまい、ゆっくりとはしごに腰掛けた。 ここに初めて連れられたとき、自分はとても不安だった。 記憶を無くした上、見ず知らずの土地に放り出されて辛かった。 だから早く街の一員になりたくて交流を深くし、悩みなどを解決し、住民達の迷惑となったモンスターをおとなしくさせていく内に、 いつの間にか有角人と住民を仲を取り持つことになってしまっていた。 多分それで自分もようやく街の一員になれたと思っていたし、事実その通りだと思う。 377 名前:氷原に咲く花(3) 2/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 11 14 ID N1Sj9cZ80 [3/4] でもそれしか頭になかったからなのかもしれない、 彼女の思いとかそういうものに何一つ気付かなかったのは。 「はぁ……」 …もう、考えるのはよそう。 このまま考えても結局自分は何も出来ないのだから。 そう思うことで、気持ちを楽にさせることにした。 「あら、おはようございます。」 梯子を登った彼を出迎えたのはエリザだった。 「朝からお疲れ様ですね」 「…え?」 大樹にすむようになってから住民達が遊びに来ることがあり、彼女もその一人だった。 でもこんな早朝に来ることは初めてだった。 「この部屋、ぬいぐるみ以外に鉢植えなんておいてもいいんじゃないんでしょうか? 花なんかも店でそろえていますよ」 「…どうしたんですか、こんな朝から?」 やっとの事で落ち着き、疑問を口にした。 「…あら、理由は分かっているのでは?」 彼女は驚いているようだったが、目は違っていた。 「……はい」 おそらくエリザは自分が何もしなかったことについて来たのだろう。 「ごめんなさい…」 自然に声が漏れた。 378 名前:氷原に咲く花(3) 3/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 16 23 ID N1Sj9cZ80 [4/4] 「…そう言えば、」 そのまま目線を落として黙っていると、エリザがつぶやいた。 「今日お父様と一緒に都に泊まりに行くんですの。 良い食材が手に入ったのでグルテンさんも腕を振るってくださるそうです。」 初めは彼女の言っていることの意味が分からなかった。 それでも少し考えると彼女の真意が分かった気がした。 「…じゃあそろそろ戻りますね。昼には出かけますから」 そう言ってエリザは部屋から出て行こうとした。 「…あのっ!」 振り向いたエリザに何か言うべきだと思った。場を用意したお礼か、ここまでさせてしまった事に対する誤りか… 「…ありがとうございます」 結局、言えたのはそれだけだった。 それでも彼女に気持ちは伝わったらしい。 「…よろしくお願いしますね」 彼女はそう言って雨の中に去っていった。 昼だというのにドンチャコス邸はひっそりと静まりかえっていた。 家主が出かけているのだから当然なのだが、マイスはここにまだいると確信していた。 エリザが去ってからどうするのか悩んでいた。自分が何をすべきなのか考えた。 でも結局は考える必要なんて無かった気がした。 自分のやることは決まっているのだから。 379 名前:名無しさん@カブ好き[sage] 投稿日:2010/01/17(日) 19 51 15 ID 7TqE+Iio0 [2/2] 一体何が・・・ 380 名前:氷原に咲く花(3) 4/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/18(月) 11 14 17 ID PHaUJdR20 ゆっくりと階段を上っていき、部屋の前に立つ。 中に人がいる気配は感じなかったが、彼女がそこにいると信じていた。 「ソフィア」 ゆっくりと部屋主の名前を呼ぶ。 しばらくの間をおいて中からか細い声が帰ってきた。 「…帰らないで」 それが逆の意味であったとしても引き下がるつもりはなかった。 だけども部屋に無理矢理はいるつもりも無かった。 逃げかもしれないけども、これが自分の決意だった。 「ソフィア……ごめん………」 決断したはずなのにいざ立つと言葉が出てこなかった。 それでも必死に言葉を紡いでいく。 「…僕が……何も……気づけなくて……」 本当は彼女が大樹の家に泊まったときに気づくべきだったのだ。 それなのに自分は 「…一人で…考えてみて……」 ずっと悩んでいるだけで、 「何も…できなかったけど……」 逃げてばかりだったけど、 「……だから」 向き合わなくちゃいけないと知ったから、 「…………」 ……何なのだろう ここで何を言わなきゃいけないのだろう。でも何を? 甘い言葉を言うべきなのだろうが、なんだかそれを言う自分が許せなかった。 「…っ」 無言で壁をたたく。結局自分は何も出来ないんじゃないかというなさけさが身を苦しめていく。 「……ごめん」 ふと聞こえた声に顔を上げると、いつの間にかドアが開いていた。 数日ぶりに見る彼女の顔は少し窶れ、目元が赤くなっていた。 「…マイスっ」 もう考える必要はなかった。胸に飛び込んできた彼女を強く抱きしめる。 それだけで十分な気がした。 389 名前:氷原に咲く花(3) 5/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 40 58 ID RdGscJS50 [2/5] …そして、今マイスはベットに座っていた。 ソフィアは「ちょっと待って」だけ言って席を外していた。階下から水温が聞こえるからシャワーでも浴びているのだろう。 何を待つのかを知らないわけではなかったし、いくら記憶喪失だとしてもこの先どうなるかは予想が付いていた。 そしてそれに対しても覚悟が出来ていた 「………」 …訳ではなかった。意識してしまい顔が赤くなる。 それでも、もう考える時間はなかった。 「……」 いつの間にか戻ってきた彼女が体を預けてきた。 服を着るのがもどかしかったのか、ごわついたバスタオルを纏っているだけだった。 さすがにここまでされて、止まるつもりはなかった。 ソフィアの肩に手を当て、そのままベットに押し倒した。 「ふぁっ、ひぁ、あぁんっ」 バスタオルの上からゆっくりと胸を愛撫する。 布一枚隔てているのにソフィアは強く感じているようだった。 それでももどかしく感じるのは、男の性なのだろうか。 「…ソフィア、ごめん……」 一気にタオルを剥がして、今度は直に刺激を与えていく。 「はんっ、あああぁぁぁんっ!」 先ほどよりも激しい喘ぎに一瞬ためらいそうになったが、 「……もっと、お願い……」 ここで止めるつもりはなかった。 390 名前:氷原に咲く花(3) 6/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 41 27 ID RdGscJS50 [3/5] ゆっくりと顔を乳房に埋め、優しく突起を舐め上げる。 「ひんっ、あんっ、あああああぁんっ」 乳首に当たる刺激と手の愛撫に喘ぎがさらに激しくなってくる。 そのまま胸に刺激を与えながら、ゆっくりと右手を下ろしていく。 「んんっっ!? あああああああああぁぁぁぁぁっっ!」 「んちゅ…ここ、すごく濡れてるね…はむっ」 彼女の愛液でぐしょぐしょになった秘所をゆっくりと指でなぞる。 そのまま陰茎を摘んだりしながら弄んでいく。 「はあぁっ、ああんっ、ああああああ…」 「…ソフィア、もう……」 手を動かしたまま乳首から口を離し、そのまま唇を重ね合わせた。 「んちゅっ、ちゅっ……」 彼女に舌を入れると、そのまま絡み取られていく。 その感覚に局部に力が入っていくのが分かった。 服を脱ぎ捨て、自分の大きくなったモノを割れ目に押し当てる。 「…ソフィア……」 「早く…挿れて……お願い」 確認するつもりだったが、彼女はもう待てないようだった。 背中に回された腕が体を一気に引き寄せる。 「くっ…」 愛液が充分だったおかげで意外とすんなりと入ったが、それでも膣の締め付けに一気に達しそうになってしまった。 そしてそれは彼女も同じだったらしい。 「ひあああああああぁぁん!!」 目を瞑って絶頂に行き着かないように必死に耐えていた。 もう彼女の身を案じてられなかった。 「いくよっ…」 体重をかけて一気にペニスを押し込んだ。 「んんっ、あああああああああああああああああああああぁぁ!!!」 破瓜の傷みにソフィアが悲鳴を上げる。 「…大…丈夫……?」 激しく締め付けてくる肉の感触に耐えながら彼女のみを案じようとする。 「……大丈……夫…だから…早く……動いて…」 目に涙を溜めながら、それでも必死に笑顔を取ろうとする彼女を覚悟を見て、躊躇いは起きなかった。 彼女を痛くしないようにゆっくりと体を動かしていく。 「ああああぁぁっ、はんっ、あんっ…」 動かしていくにつれ、彼女の声が痛みから快楽に変わっていくのが分かった。 「あああっ、マイスっ、もうっ、ああんっ」 「ソフィア…僕も、もうっ」 自分ももう限界だった。一気に奥に突き立ててそこで全てを放出する。 「ああっ、ああああああああああああああ!」 叫び声を聞きながら、彼女の中に精液を出す快感に身を酔いしれた。 391 名前:氷原に咲く花(3) 7/7 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2010/01/19(火) 22 42 01 ID RdGscJS50 [4/5] そのまま体を重ねて気分を落ち着けていく。 昼間だというのに体力の殆どを消費した気分だった。 だから、ソフィアが動き出したときには驚いた。 「…ソフィア?」 彼女は息を荒くしながらもゆっくり体を動かしてマウントポジションに移っていく。 「…もっと、欲しい……」 そのまま上半身を上げ、全身で動き始めた。 「はうっ…」 今放出したばかりだというのに膣内で擦られる感覚にまた勃ち始める。 体力がないと思ったのに体はまだ元気らしい。 結合部を見ると桃色に染まった液があふれ出し、見る間にそれが赤くなっていった。 彼女の顔を見るとなんだか苦しそうだった。 「…ソフィアっ、無理はしない方が……」 心配して声を出したが、彼女は制止するどころかさらに動きを増した。 「あんっ、…痛いけど、マイスに…気持ちよくなって…、はんっ、もらいたいから……それに」 ソフィアの表情はなんだか悲しそうだった。 「…私…一人じゃ……マイスがいなきゃもう…」 …そういえば前に聞いたことがあった。インヴァエル川に咲く花は自己を崩壊させることで新たな命の床にするらしい。 つまりその花は独りで生きていけるのだ。でも人は…… 「…大丈夫ですよ」 誰かと一緒にいるから生きていける、だから自分は… 「…僕は……くっ」 …冷静に考えていたはずなのにもう全身が快楽に支配されていた。 そしてソフィアももう限界のようだった。 「…ああっ!!」 僕たちは二度目の絶頂を迎えた。 彼女を、まもっていこう。 倒れ込んできた彼女を抱きしめながらそんなことを思った。 fin 187 名前:◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/28(月) 22 08 05 ID J3Ys+Ecg [1/3] 忙しかったのですが番外編一応書き上げたので投稿します。 相変わらずgdgdなのはお許しを 189 名前:氷原に咲く花(2) 番外編 ◆aHD.RoWhdo [sage] 投稿日:2009/12/28(月) 22 09 18 ID J3Ys+Ecg [2/3] 「なーペルシャはん、赤ちゃんってどこから来るか知ってる?」 「うんっ、ゆり○もめに乗ってくるんでしょ!」 予想の斜め45°をいく回答にさくやはあきれてしまった。 街の女性達全てがそうなのか分からなかったが、今や大樹の主マイスは注目の的になっていた。 そもそもここには年頃の男性が少ない上、妹好きと鉄好きと甘物好きというイマイチ男らしさに欠けるメンツだった。 そこに現れた彼は確かに優顔だったけど、街の問題をどんどん解決しついには長年の有角人との不仲を改善してしまった。 確かにモンスターとのハーフという点は気になったが、それ以上の魅力もあるしガジさんやペルシャという例があるから問題なかった。 正直さくや自身も気になっていたのだが、なんとなくペルシャの気持ちを知りたくなりかまを掛けてみたのだが… 「……公共機関に乗ってくるんかいなっ!」 案の定、だった。 「んで、さくちゃんは何でそんなこと聞いてくるの?」 相変わらずの天然顔でペルシャが尋ねてくる。 「あ…いや、知っとるのかなと思って…」 自然と顔が赤くなる。きっと分からないと思うけど自分の気持ちを悟られたくなかった。 「…んーっと、知らないよ」 「……へ?」 流石にこの質問は別次元に感じた。 確かに彼女は人魚で色々違うのかもしれないけど、この年になってそう言うことを知らないのには驚きだった。…だから、魔が差してしまったのかもしれない。 「知らないならマイスはんに聞いてくれば?」 「…え?」 言ってから後悔した。このまま彼女を突撃させてあんな事やこんな事になってしまったらどうしようもない。 あわてて弁解しようとするも、 「あっでもでも、マイスはん女の子みたいやからちょっと……」 こんなことしか言えなかった。 しかしこうかはばつぐんだったようだ。 「えっ、マイスくんって女の子だったの!?」 ……もはや何処に行くのか分からなかったけど、これはこれでありがたい… 「私、今すぐ確かめてくるねっ」 「って、ちょっとペルシャ!」 何となく不安だったが、駆けだしていく彼女を止めるすべはなかった。 「……はぁ」 ため息をつきながら空を見た。 今日もシアレンスの街は平和だ。